コラム
損害保険料率算出機構は、水害を補償する水災保険の保険料をリスクに応じて5段階にすると発表しました。
現在は全国一律の保険料が2024年度から市町村によって保険料が異なることになります。
床上浸水や家屋の流出といった水害に対応する水災保険は、火災や落雷の被害を補償する火災保険と一緒に
契約します。火災保険の契約数は2000万件程度でこのうち水災保険の附帯率は約65%にのぼります。
料率機構は水災のリスクが最も低いグループを「1等地」とし、最も高いグループを「5等地」と分類
河川の氾濫だけでなく、市街地に降る短時間で局所的な大雨で建物が冠水する「内水氾濫」リスクも
織り込んでいます。
区分5 福島県いわき市、東京都荒川区・葛飾区・足立区、名古屋市中村区、徳島県徳島市など
区分4 東京都中央区、山梨県甲府市、千葉県市川市、滋賀県彦根市、岡山市北、宮崎県宮崎市 など
区分3 仙台市若林区、横浜市中区、石川県金沢市、静岡県清水区、広島市中区、福岡市博多区など
区分2 札幌市中央区、さいたま市大宮区、長野県長野市、堺市堺区、神戸市中央区、北九州市小倉区など
区分1 仙台市青葉区、東京都世田谷区・杉並区、川崎市宮前区、京都市中京区、大阪市天王寺区など
(区分が高いほどリスクが大きく、保険料も上がる)
水災が起きるリスクを厳密に織り込むと、料率差は現在の一律から2.26倍に開くことになり
保険料が一気に上がり契約者の負担が重くなるので、今回は1.05倍に抑えた料率となるそうです。
料率機構は数年内に本来の料率差へ修正する予定で、リスクが高い地域では保険料が一段と高くなる
公算が大きいです。
お住まいの市町村がどの等地にあたるか以下で調べられます。
https://www.giroj.or.jp/ratemaking/fire/touchi/
水害のリスクが低いと判断して水災保険の解約、万が一のため止水板設置などの浸水対策と合わせて
見直しをしてみるのもいいかもしれません。
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